業者選びのポイント
日々の生活を快適に過ごしていただくためのメンテナンス業務として、建物や設備の維持管理、点検、日常的な清掃等があります。
点検業務では、エレベーター点検・消防点検・設備点検等、清掃業務では、貯水槽清掃・排水管清掃・通路等の定期清掃等がありますが、各世帯へお伺いして処理をしないといけないものが、消防点検と排水管清掃という業務です。ご主人様がお留守の時、奥様やお子さんだけの時でも
安心して部屋に入ってもらえる技術者達でなくてはなりません。
さらに、排水管清掃の場合は、水廻りのある脱衣場・お風呂場、そしてキッチンへとプライバシー部分へ入り込まなければ処理することができないという作業であり、また、主に清掃する部分が
目に見えない排水管という事もあり、
信頼のおける会社を選ぶことが大変重要となります。
業者選びチェックポイント
1.建築物排水管清掃業の登録の有無
平成14年より排水管清掃も県知事の登録制になり、排水管清掃監督者、従事者、高圧洗浄車等の機械設備、アフターフォローの体制等の諸条件をクリア業者のみに認可が下りるようになりました。
また、管洗浄協会等の専門団体に加入している会社であれば、よりレベルが高い会社であるといえます。
2.排水管清掃監督者等の人的要件
排水管清掃業務を円滑に行う上で、経験を積んだ監督者や正社員の従事者は不可欠です。
コストを下げるためにアルバイトを使う会社もあるようですが、接客態度やマナー、教育、技術や自分の言動に対する責任感は正社員とは雲泥の差があります。
※クレーム、トラブルの類で一番多いのは技術面よりも人的要因です。作業員、職人でなく技術営業員が必要となります。
3.高圧洗浄車等の機械設備の要件
排水管清掃に使用する高圧洗浄機も様々で、数万円から数千万円のものまであります。価格の差は性能の差であり、用途に合わせた機械を使用する必要があります。
但し、高性能な機械を所有していても、従事する人や会社に高層物件の施工経験が乏しいのであれば、注意を払う必要があります。
4.技術、実績のチェック
・作業を安全に進めるための、経験に裏打ちされた作業マニュアルの有無
・作業や構造体のどこに危険性があるかを見極める力
・社歴、施工物件等の実績(排水管清掃に限る)
・主要取引先…特に信用を重視する大手管理会社等との取引があるかどうか
5.作業工程のノウハウ(長年の経験が不可欠)
・ただ単に作業をするだけの工程になっていないか
・安全に考慮した作業スケジュールになっているか
・居住者の協力を得られる工程であるか
・居住者への通知~作業実施~報告書提出までの流れが明確か
6.保証等アフターサービスの充実
●賠償保険の有無
漏水事故で数千万かかった実例もあり、1億円以上の保険に入っていれば安心かと思われます。
●アフターサービス
1年保証について
施工後、1年以内で作業の不手際に起因する詰り等は、無償対応が基本です。
但し、
・台所・洗面台は、お使い方によっては、半年程度で不具合が出ることもございますので、状況により半年保証になる場合があります。
・施工から半年以上経過後、経年劣化による排水管からの水漏れ、物を落とした等、作業上の不手際以外の詰りに関しては、基本有償対応になりますので、予めご了承ください。
・給水・給湯配管は対象外です。
7.施工費用、自社施工
●費用
分譲マンションは、規模・立地条件・構造体等により分譲価格が様々なように、排水管清掃も、物件ごとの規模や築年数・仕様によって費用に幅があります。
住戸数が多いからといって、小規模なマンションより必ず安い訳ではありません。
特に新規参入者は、技術力の無さを価格でカバーしようとする傾向があり、結果的に高くつく場合があります。
●自社施工
業者によっては能力、経験不足のためや仲介料のために自社施工をせず、実際の作業を下請業者へ丸投げしています。この場合、余計な中間マージンが発生し、低価格による技術面等の質の低下を招いてしまいますのでチェックが必要です。